素肌にシャツを着ると、肌とシャツの間に空気の層ができます。
冬の寒い時にヒートテックが人気なのは、空気の層を暖かくできるからです。
それと同じように、身体と寝具の間にも小さな空間ができます。
この空間の温度や湿度のことを「寝床内気象(シンショウナイ キショウ)」といいます。
寝床内気象が四季に合わせて適温だと気持ち良く眠れます。
目次
快眠は寝床内気候で決まる
寝室環境は快眠に欠かせない重要な要素です。
整理整頓された環境はとても大事ですが、それと同じく大事なのが寝床、つまり寝具です。
寝具といえばマットレス、柔らかすぎても硬すぎても、寝心地はよくありません。
個人的な好みがあるので一概にどれがいいとは言えません。
好みだけで判断せずにトータルで考えましょう。
マットレスの表面は、適度なクッション性が求められます。
身体の重い部分はしっかりした安定感が求められます。
このあたりが整えられていればまずまず快適さは維持されます。
それ以上に大事なのが、寝床内気象(シンショウナイ キショウ)です。
寝床内気候、寝床内気象とは、掛け布団とマットレスの間の温度と湿気です。
理想的な寝床内気象は、温度33±1℃、湿度50±5%です。
それを目標に季節や室温に応じて掛け布団や毛布などを使い分けましょう。
掛け布団と敷き布団の間の外の気候は寝床内の気候とも別のものです。
室温の変化に応じて理想の寝床内気候にするには
- 室温 5℃ 羽毛掛けぶとん+真綿掛け布団
- 室温10℃ 羽毛掛けぶとん+毛布
- 室温15℃ 羽毛掛けぶとん
- 室温20℃ 真綿掛け布団
- 室温25℃ 綿毛布orタオルケット
以上が目安です。
人は眠ると体温の調節機能が弱まります。
なので掛け布団とマットレスの間の気候に依存する度合いが高まります。
もし掛け布団とマットレスの間の温度と湿気が適正でなければ寝心地が悪くなります。
寒い朝、布団から出たくないのは体温の調節機能が弱くなっているからです。
寝床内気候に依存していることが影響しています。
布団内気候に適したマットレス
布団内の温度が冷たくても暑くても湿度が高くても低くても、快適な眠りは期待できません。それは電子毛布などの利用の仕方で容易に体験できます。
理想の温度は22~24℃、湿度は45~55%と言われています。
温度が高いと寝返り回数も増えます。湿度が低いと皮膚が乾燥します。
寝床内気候を適切にキープしやすいマットレスや寝具を選ぶようにしましょう。
布団内気候を適切にキープしやすいマットレスとして一押しなのが、通気性で優れているボンネルコイルです。
おひとりさまなら通気性でボンネルコイル
マットレスに使っているコイルの構造により、通気性に違いが出てきます。
- 「ボンネルコイル」は、コイルがひとつにまとまったマットレス。
- 「ポケットコイル」は「コイルがひとつひとつポケットと呼ばれる不織布に包まれたマットレス
なので、空気の通り道があり、通気性の良いのは、コイルだけのボンネルコイルなのです。
ボンネルコイルは寝返りを打つとマット全体に振動がします。
しかし、おひとりさまなら寝返りの振動も気にならないので、ポケットコイルよりボンネルコイルをおすすめします。
通気性の良し悪しで、カビやダニの原因になります。
しかしカビやダニ対策は他にもあります。
それと引き換えに「寝心地」を犠牲にしないようにするのがオススメです。
お天気の良い日は窓を開けて風を通すようにしましょう。
マットレスには次のタイプがあります。
・ポケットコイルマットレス:レギュラータイプ・ハードタイプ
・ボンネルコイルマットレス:レギュラータイプ・ハードタイプ
・国産ポケットコイルマットレス
・デュラテクノマットレス(フランスベッド社製)
・羊毛入りデュラテクノマットレス(フランスベッド社製)
・マルチラススーパースプリングマットレス(フランスベッド社製)
・マルチラスダブルデッキスプリングマットレス(フランスベッド社製)
他に
・薄型ポケットコイルマットレス
・三つ折りポケットコイルマットレス
があります。
フランスベッド社のマットレスは、独自の高密度連続スプリングを採用しており、全て国内生産で、4種類とも2年保証がついているのも安心です。
他のマットレスはオリジナルのマットレスでオリジナルな特徴があります。
価格の違いは耐久性に反映されていますが、どこまでの耐久性を求めるかは個人差があると思います。
睡眠の質を左右しているのは、マットレスの硬さにあります。
硬さはコイルの影響があります。
体圧分散に優れたポケットコイルマットレス
一度使えば、その寝心地の良さを体験していただけるポケットコイルスプリングを使ったポケットコイルマットレス。
上のイラストを見ていただくと分かっていただけると思いますが、 ポケットコイルは、お尻、肩の重たい部分が沈んでいます。
逆に足や腰の軽い部分はあまり沈んではいません。
イラストでわかるようにポケットコイルは自然な姿勢で快適におやすみいただけるのが特長です。
ボンベルコイルとポケットコイルの決定的な違いは次の構造の違いがあります。
- ボンネルコイルは、コイルが連続してつながっていて、全体がひとつです。
- ポケットコイルは、コイルはひとつひとつが独立している(上の画像を参照)
コイル部分の構造の違いによって、「ボンネルコイル」は身体に対して「面で支える」、「ポケットコイル」は身体に対して「点で支える」事になります。
- 「ボンネルコイルマットレス」に寝た場合、身体の重い部分を中心にコイルが凹み全体的にわん曲するイメージです。
- 「ポケットコイルマットレス」に寝た場合、身体の重い部分、軽い部分に対応、身体が動くとコイルが働いてベッドも動くイメージです。
寝心地には好き嫌い、個人差があります。
一般的に言われている寝心地には明らかな違いがあります。
- 「ボンネルコイル」は「硬め」(上の画像のように畳に布団を敷いて寝た様なしっかりした硬めです)
- 「ポケットコイル」は「柔らかめ」(下の画像。点で支え、身体が動くとコイルが働いてベッドも動く柔らかさです)
どうでしょう。
ポケットコイルマットレスの場合マットレスは沈んでいますが、姿勢は保たれています。
ボンネルコイルと真逆です。
この違いが、ボンベルコイルとポケットコイルの決定的な違いです。
もうひとつ気になるのが「通気性」の違いです。
ポケットコイル:レギュラータイプ
ポケットコイルマットレスは、スプリング一つ一つが不織布に包まれています。
それぞれが独立しているので、体圧を分散するのがミソです。
体型や姿勢で変化するベッドへの局所的な圧力をスプリングが伸縮することで、体圧を分散してマットレスが伸縮する仕組みです。
伸縮によって身体の負荷をバランスよく分散して身体を自然に包み込みます。
すごいでしょう。身体が動くとコイルが働いてベッドも動く・・・それを一晩中やり続けているかわいい働き者マットレスなのです。
強力なサポートをしてくれる一方で、同じ人の体重や寝ぐせを受け止めているので、ひとつひとつ不織布に包まれているコイルに負荷がかかってしまいます。この特長のため特定のコイルが傷みやすく通気性が悪いというデメリットがあります。
ダブルベッドでパートナーと一緒に寝ていると、寝返りがストレスになることがあります。
寝返りをするときに振動が響くからです。
特にマットレスがボンネルコイルの場合、振動がしやすいので、ダブルベッドには、振動が伝わりにくいポケットコイルを選んでいただくことを推奨しています。
ポケットコイルマットレス
レギュラータイプのポケットコイルスプリングを使用したマットレスの場合、色はブラックとアイボリーの2色からお選びいただけます。
レギュラータイプは、次のような方におすすめです。
・標準体型の方
・柔らかいソフトなマットレスがお好みの方
・体圧分散を重要視する方
・価格を抑えたい方
次のような方にはおすすめしません。
・腰痛でお悩みの方
・床や畳の上で寝るようなしっかりした寝心地がお好きな方
・耐久性を重視される方
・湿気の多い環境にお住まいの方(マットを受け止めるフレームは「すのこ仕様」が多いので安心です)
「ポケットコイルマットレス」にはハードタイプとレギュラータイプがあります。
ハードもレギュラーも、線径2.0mmのポケットコイルスプリングを並列に並べたマットレスです。
コイルスプリング数は次のように変わります。
・セミシングル:360
・シングル:480
・セミダブル:570
・ダブル:660
・クイーンとキングは、フレームはひとつですが、マット2枚でのお届けです。
セミシングル | 幅80~85cm |
---|---|
シングル | 幅90~100cm |
セミダブル | 幅120cm |
ダブル | 幅140cm |
クイーン | 幅160~180cm |
キング | 幅180~200cm |
メーカーによってワイドという表記があります。
ワイドシングルならシングルとセミダブルの中間ぐらいの幅で110cm。
ワイドダブルだとダブルとクイーンの間で150cm幅です。
ポケットコイル:ハードタイプ
違いは、レギュラーより硬めのコイルスプリングを使用しています。細めにしてあることでコイルスプリングの数はレギュラーより数多く使用できるように設計、硬さと数の多さの両面で硬くしているのが特長です。色はアイボリーのみです。
少し硬めの設計はしっかりした寝心地がお好きな人に向いています。
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まとめ
いかがでしたか?
「寝床内気象(シンショウナイ キショウ)」のことをご存知の方は5%程度です。
ちょっとした配慮で、寝やすくなるので、ぜひ参考にしてくださいね。
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