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スリープアスリートにとって、ユーザのライフプランを実現することは、最終局面です。
いい眠りができるようにストレスのない生活を提案してきたことも、ファイナンス部分の心配を取り除いてこそ、できることです。
クライアントと二人三脚で歩んでこそできます。日々精進が必要です。
金融資産運用設計というと、「儲かる」「損をする」というギャンブル性を感じますが、ライフプランの目標を達成するために、リスクを考慮して資産を適切に運用することが求められます。
ファイナンシャルプランナーの資格を有したスリープアスリートの仕事の進め方をご紹介します。
1.顧客のライフプランを実現するために、ゴールの設定する
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ファイナンシャルプランナーの資格を有したスリープアスリート(スリープアスリート一級)は、顧客のライフプランを実現するために、ゴールの設定します。
顧客の人生におけるさまざまな計画・希望・夢ーつまりライフプランの裏付けとなるファイナンシャル・プランニングにおいて金融資産運用設計は、(ライフプラン)を実現するために、財政的な目標(ファイナンシャル・ゴール)を設定することが、その一歩になります。
プランニングの4つのプロセス
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ファイナンス・プランをゴールまで無事に達成するために、ファイナンシャルプランナーの資格を有したスリープアスリートが担う役割は次のプロセスになります。
- 財政的基盤の検討
- 金融資産運用
- 金融・経済情勢の変化や顧客のライフプランの変更に対応した定期的メンテナンス
- 金融商品の選択とリスクの分析
2.財政的基盤の検討
ライフプランを実現するための財政的基盤作りの方法を検討します。
次の3点を考慮します。
①支出を見直して資金を捻出する
②副業を持つ、不動産の有効活用を行うなどで収入を増やす
③金融資産の運用を効率よく行い資金を増やす
3.金融資産運用でのFPの役割
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金融資産の運用にあたってファイナンシャルプランナーが具体的に行うこと
①顧客のライフステージ(結婚、子供の誕生・教育、住宅取得、リタイア後の生活等)に必要な資金を見積もります。
その上で積立・運用・借り入れなどのプランを策定、その実行援助を行います。
②金融・経済情勢の変化や顧客のライフプランの変更に応じて、定期的メンテナンスを行います。
その際、顧客の属性、運用の目的、資金の性格などにより、どの程度のリスクを許容できるか、どの程度のリターンを求めるべきか、考慮した上で、個々のケースごとにリスクとリターンのバランスを決定します。
金融商品の選択とリスク
金融資産運用設計の基本的流れ
- 経済・金融の動向把握をします(経済のファンダメンタルズ分析、各国の金融政策とその影響)
- 金利・マーケットの先行き見通しを立てます(金利、株式・債券・為替・商品マーケット予測)
- ポートフォリオの決定を行います(選択、変更理由の明確化)
2.金融商品の選択基準
金融商品には次の三つの性格があります。
- 流動性(換金性)、
- 安全性、
- 収益性
すべてに優れた金融商品はないので、安全性重視から流動性、収益性のバランスを考慮して、さまざまなリスクに備えながら、全体としての運用成果が最大になるように商品選択を行います。
- 安全性――投資した資金が戻ってくるか、期待した利益(利息)が得られるか
- 流動性――必要な時に引き出せるか、中途解約できるか、据置期間はないか
- 収益性――利子、配当、値上がり益の大きさはどうか
3.金融商品のリスクについての考え方
一般にリスクというと株の値下がりや債券の債務不履行等、ダウンサイド(マイナス面)のリスクを思い浮かべますが、資産運用ではリターンのぶれ、収益の不確実性の程度を表しています。
リスクには、主に5つのリスクがあります。
①信用リスク
発行者が期日通り、利子や元本を支払えなくなる可能性。デフォルトリスク、倒産リスクともいう。
②インフレリスク
物価、生活費の上昇により、インフレ調整後のお金の実質的価値が縮小する可能性。
③カントリーリスク
政治的(戦争、政変、選挙)、財政的(インフレ、政府の債務不履行)、天災(地震、凶作)等による国に対する投資の縮小を引き起こす可能性。
④金利変動リスク
金利の変動によって債券などの価格が変動する可能性。
⑤流動性リスク
金融商品を所有している投資家が必要なときに現金化できない可能性。
などがあります。
リスクの分散〜リスクについての考え方
リスクというと元本割れリスクしか思い浮かばない人がいます。
ところが「値上がりもリスクなんですよ」というと「えっ」と思う人がいます。
これはリスクという言葉を狭く使っている証しといえます。
リスクはダウンサイド(マイナス面)のリスクだけをいっている訳ではありません。
収益・リターン等のぶれ幅をいう。従って、プラスもマイナスもあります。
これはスポーツでも、言えることです。
ゴルフのドライバーは遠くへ飛ばすこともできるが、方向が定まりにくい。
つまりリターンは大きいが、リスクも大きい。
ハイリスク・ハイリターンの商品、たとえば株式のようなものです。
パターは距離は出ないが、方向はぶれないローリスク・ローリターンの預貯金。
アイアンはその中間のミドルリスク・ミドルリターンの債券をイメージするとよい。
それぞれ特徴のあるクラブ(商品)を組み合わせてカップ(ファイナンシャル・ゴール)を目指すことになる。
最初からパターだけで回る人はいない。つまりリスクの分散ですね。
ファイナンス理論の考え方
1. 貨幣の時間価値
いま100万円の元金が手元にあるとします。
この100万円の現在価値Pは100万円ですが、1年後の将来価値Fはいくらになるでしょうか。
例えば、100万円を預金して、1年間の利息が年利3%であるとすれば、1年後の将来価値は103万円です。
年利をi(i=0.03)としたとき将来価値は次のようになります。
F1=P(1+i)=100万円×(1+0.03)=103万円
では、その預金を2年間行ったとすると、2年後の将来価値はどうなるでしょう。
F2=〔P(1+i)〕(1+i)=P(1+i)2
F1=100万円×(1+0.03)2=106万900円
1年間年利3%で運用されたものをさらに1年間同じ条件で運用すると、上記と同様に計算でき、106万900円が2年後の将来価値F2になります。
さらに、一般化してn 年間同条件の運用を行ったとすると、n 年後の将来価値Fn の計算式は次のように定式化され、これを単一フロー複利計算といいます。
Fn=P(1+i)n
2. リスクとリターンの関係
投資に関するリスクとは、将来の収益性についての不確実性のことです。
投資家の投資対象が無リスクの10%利回りの預金と2種類の株式だけであるという状況を考えてみます。
3.資産価値
株価のような資産価格は、単にリターンだけではなく、そのリターンの不確実性が加味された価格に収束されます。
期待株式価値 = 現在の株価 + 時間価値 + リスク・プレミアム
時間価値=無リスク資産が提供するリターン。
リスク・プレミアム=投資家へのリスクに対する代償。
投資家がリスクに対して無関心で期待値のみを考えるのであれば、リスク・プレミアムを加味する必要ありませんが、リスクをできるだけとりたくないと考える投資家に対しては、リスクに対しての代償を支払う必要があります。
リスク分散の提案、リスクに対する覚悟を確認する、クライアントとファイナンシャルプランナーは協働で、ライフプランを実現するようにします。お互いの呼吸が合うように、コミュニケーションを重ねます。
コミュニケーション能力は、磨けば磨くほど進化します。
ライフスキル(EQ)が力を発揮するので、スリープアスリートはファイナンシャルプランナーの資格を共に、ライフスキル(EQ)を向上させます。
まとめ
ファイナンシャルプランナーの仕事の進め方の一部(金融資産)をご紹介しました。
ファイナンシャルプランナーは、知識だけ高くても、コミュニケーション能力が乏しいと実務を進めることができません。
クライアントが安心して、自分のライフデザインをもとにライフプランを打ち明けられるパーソナリティーを磨くトレーニングをします。
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