桜が咲いて、葉桜になり、みずみずしい緑色の若葉に変わろうとする頃、街は活気づきウキウキした雰囲気に包まれます。
北の地方では雪山からながれる水も勢いづき、隅から隅まで、夏の準備を始めます。
公園にも色鮮やかな花が満ち、思わず立ち止まって見とれてしまいます。
こんなにもわくわくときめく時期なのに、一方では「春が苦手だ」と感じる人も決して少なくありません。 春は人が精神的に不安定になりやすい時期でもあるのです。
目次
春は心身ともに不安定になりやすい
春というのは、とっても華やぐ季節ですが、とっても気持ちが不安定になりやすい悩ましい季節なのです。
なぜ、でしょう?
なぜなら華やぐ季節だからこそ、場違いのように感じて自分の不安を人に話しにくいのです。しかも自分でも混乱して落ち込んでいる理由がわからないという事態に陥るのです。
でも考えてみてください。春は一年でもっとも大きく環境が変わる時期です。
一気に咲く桜の華やかさとは裏腹に悩むことが一気に増える時期なのです。
場違いと思ってひとりで悩まず、相談できる人がいるなら思い切って相談してみてください。
春に潜む3つの危険
春という季節には、華やかに咲く花の向こうに、気持ちを不安定にさせる春特有の要因が3つもあります。
(1)生活環境の大きな変化
なにより春は環境が大きく変化する季節です。
学校も職場もそうですね。
学校、職場の環境が変わると併せて家族や友人など身近な人の状況も変化もせざるを得ません。お互いにストレスを抱えることになります。
引越し屋さんに引越しが一件オーダーがあれば、一人が変わるのではなく、家族全員に状況の変化が起こり、それぞれ関係する人々にも変化が生じます。
初めての就職で、生まれ育った土地、学校、アルバイト先が変わるとは、全部変わる状態を意味します。
ある女性は、今年大学を卒業して、就職します。
本人が不安を抱えている最中に、ひとり娘が引っ越しすることに母親は寂しがって毎日のように泣くといいます。その姿に娘は戸惑います。
「親としての役割を失った」という心の支柱が折れることから、うつ症状が現れる人も少なくありません。
親と娘、両者のストレスは計り知れないものがあります。
出会いと別れ、すれ違い。
- 自分自身の引越し
- 新しい人間関係・職場環境の変化
- 家具や寝具の変更
- 親しい友人の移転
- 子どもの進学・就職・独立
- 単身赴任による自身や家族のストレス
が、一度に押し寄せるのです。
悪いことだけでなく、良いことやおめでたいことでも、ストレスになります。
精神が不安定になることは、しっかり認識しておきましょう。
人は、想像以上に、環境の変化に脆い生き物です。
一度にいろんな変化が起こると、気持ちが不安定になるのも無理がないですね。
パートナーや子どもといった家族の転居はより大きな影響をおよぼします。
食習慣が変わり、安心して何でも話せる人がそばにいなくなるというのは、本人が思うよりも心のバランスに影響します。不眠症がはじまるのもこの時期です。
人が羨むような昇進したのを契機に人が変わったように元気がなくなり、出社拒否に陥った男性もいます。
それっきり回復しなかったという事例もあります。
実は3月は一年でもっとも自殺の多い時期なのです。
仕事は、生活時間の大部分を占めるものですが、それが気温上昇と一緒になってストレスに変化するのです。
その変化に悩み、将来の不安に苦しむ人が最も多く出る季節こそが、他でもない春なのです。
(2)仕事・学業のストレス
春になると、新入社員の受け入れにはじまり、ほとんどの職場では人事異動や部署の再編が行われます。上述した昇進もそうですね。上司や同僚も交替します。
- 単身赴任を含む転勤
- 部署異動
- 組織の再編(部署が増えたり無くなったり)
- 役職の昇格・降格
- 上司や同僚の交替
といった、職場環境の大きな変化が訪れます。
正社員でなくても、契約社員・派遣社員なら、身辺に変化が起こります。
- 契約満了による失業
- 勤務先の諸事情の変化
- さらに連動して変化の余波が発生します。
同じことは、自営業・フリーランスにも起こります。
企業も経営側に変化の起こる季節です。
賃上げ、決算で生じる経営上の悩み、倒産が多いのも3月です。
上記の全ての環境変化に共通しているのは、予測が難しいうえ、自分ではコントロールできない点です。
3)気候による心身への影響
春は、あたたかくて良い季節と思い込みがありますが、実際には冬から春にかけての期間を「三寒四温」と呼びます。3日寒くて4日暖かいという意味ですね。気候も荒れ気味で、気持ちを不安定にさせる要因がたくさん潜んでいます。
春一番をはじめ、強い風が吹いたかと思えば、急に寒くなり強く冷たい風が吹く。
5月並みの暑さを感じる日があるかと思えば、翌日には雪が降る、次の日には真夏日になる。身体がどう反応していいのか困惑し、なにを着たら良いのかも全く分からなくなります。
- 毎日の寒暖差
- 朝晩の寒暖差
- 急激な天候(気圧)の変化
など、どれもこれも不安定で自分ではコントロールできず、服装も気候とミスマッチが起こりやすく、想像以上に体温の調節に大きな負担をかけます。
寒暖差への適応に酷使した「自律神経」がバランスを崩しやすいのです。
冬の間は寒さに対して体温が下がらないように、交感神経活の働きで基礎代謝を高めて熱を作り出しています。逆に暑い夏は体温が上がり過ぎないよう副交感神経の働きで基礎代謝を下げ、血管を広げて汗をかくことで体から熱を逃がしています。
5月の20℃はとても快適に感じても、春先の20℃はのぼせるような暖かさに感じます。
まだ基礎代謝の高い春先に突然気温が上昇すると、身体に熱がこもってしまいます。
そこで身体は、体温を下げようと副交感神経をせっせと働かせます。
後述する副交感神経の過度な働きが春の暖かい日に眠気やだるさ、集中力の低下を招いてしまう一因なのです。
自律神経のバランスが崩れると、不眠や集中力の不足がでて生活に影響します。
とくに女性はホルモンバランスの関係で、気圧、気温の変化の影響を受けやすくなります。
- 頭痛
- 耳鳴り
- 気だるい感じ
- 生理不順
- イライラ
- 不安感
- やる気が起きない
など、花見気分とは裏腹に、心身ともにダメージを受けやすいのです。
そこに仕事や学業、人間関係の変化が重なると、精神的に面倒になってきて、心身ともにだるくなりやすいのです。花見の楽しさではカバーしきれないですね。
春の不調対策
特に春の気温上昇で気を付けたいのが「フェーン現象」です。
フェーン現象とは、山を越えた風が吹き降りる際に気温が上がる現象のことで、春は日本海側の地域に多く、季節外れの暖かさを招きます。
なんと「フェーン現象」が発生した日は、犯罪、自殺、交通事故が多発すると調査結果もあるほどで、昔から自律神経の乱れ、うつ病が悪化する気象条件のひとつとも言われています。
自律神経のバランスを整えることが大切です。
対策は生活習慣を整えて、食事、お風呂、睡眠、ゆっくり過ごすことです。
「自律神経」を整えることは、健やかに暮らす上で、とても大切です。
漠然としたイメージがあっても、そもそも「自律神経ってなに?」「整えるってどういうこと?」と思う方もいるでしょう。
自律神経
神経を大別すると中枢神経と末梢神経があります。
脳から脊髄に通っているのが、中枢神経で全神経のコントロールセンターの役割をしています。
末梢神経は、脳と脊髄から枝分かれして全身に広がっています。
末梢神経には「体性神経」と「自律神経」があります。
自分の意志でコントロールできるのが体性神経です。
よくいう運動神経は、体性神経の一種です。
自分の意志とは無関係に機能するのが自律神経です。
自律神経には、緊張や興奮を司る「交感神経」と心身をリラックスさせ休息を司る「副交感神経」の2つが互いに相反する働きで、血管や内臓の働きを支配しています。
交感神経は、心拍数を増やしたり血管を収縮させて血圧を上げたり消化器の働きを抑えたりするなど、心身を緊張させる方向へと働きます。
一方の副交感神経は交感神経とは逆で、心拍数を減らしたり血管を広げて血圧を下げたり、消化活動を活性化させたりするなど、心身をリラックスさせる方向へと働きます。
交感神経と副交感神経は、一方の神経が優位になっているときは、もう一方の神経の働きは抑えられるという独特のバランスで働いていること。
つまり、交感神経と副交感神経がバランスよく働くことで病気体質が退き、健康寿命が延びていくわけです。
この最大の阻害要因が過度な強いストレスなのです。
ストレスは全部が悪いわけではなく、適度であればいいのですが、それが春には過度な強いストレスを受けやすいので注意が必要なのです。
といってもストレス自体は自分でコントロールできないので、自らがゆったり過ごすことで、交感神経(緊張モード)を副交感神経(リラックスモード)に変えることで対策するしかないのです。
おすすめは生活習慣、食事、お風呂、睡眠、焦らず「ゆっくり」です。
(1)生活習慣を整える
基本的には交感神経は昼間に優位になり、副交感神経は体が休息状態に向かう夜間や食事のさいに優位になるというリズムがあります。
不規則な生活は交感神経(緊張モード)を副交感神経(リラックスモード)のスイッチのリズムを破壊する天敵です。
夜更かしをする、昼まで寝ている、不規則な時間に食事するといった生活の乱れはそのまま自律神経の乱れに直結します。
生活習慣が乱れていると、昼間に優位になる交感神経と夜間に優位になる副交感神経のリズムが切り替わりがスムーズでなくなり、その働きが混乱します。
食事やお風呂、睡眠などを整えても、不規則な暮らしをしていたら台無しです。まず生活習慣を整えましょう。
(2)バランスのよい食事をとる
人間の身体は食べ物でできています。
食べ物が私たちの心身に与える影響はとても重大。
「食欲がない」と雑にしないで、憂鬱な気分のときには、意識してバランスのよい食事を摂るようにしましょう。
ちなみに、副交感神経の働きを助ける食材には、次のようなものがあります。
朝、ひとくち目に生野菜を摂取して代謝が良くなるようにしましょう。
- 生野菜
- 玄米
- 大豆
- 発酵食品(味噌、醤油、漬け物、ヨーグルトなど)
- 豆乳
- 赤身の魚
- 肉
- バナナ
- などです。
春を上手に乗り切ることで、梅雨~夏の準備が整います。
副交感神経をリラックスさせるためにも、どんどん食べるのがおすすめです。
(3)ゆっくりお風呂に入る
普段シャワーで済ませてしまう人も、この時期はお風呂(湯船)に入るようにしましょう。
副交感神経を優位にするには、お風呂タイムはうってつけなのです。
お風呂でお湯につかり、ゆっくりと身体が温めると、身体を走っている神経、筋肉、脳をリラックスさせられます。
ぜひ湯船にお湯を張り、肩まで浸かってみてください。
38度前後のぬるめのお湯に入浴剤やアロマバスで、たっぷり20~30分ほどゆっくり入浴するのがコツです。シャワーでは味わえないリラックスができます。
リラックスができるほど、心身が疲れている証拠なのです。
(4)睡眠は深く、できるだけ長く
身体も心も癒す最大最強の対策が睡眠です。
脳の休息、自律神経を整えるには睡眠が不可欠で効果があります。寝ている間に整えてくれるからです。
きちんと眠れた朝には、血圧、心拍数も見事に美しく整っているので体調の
快調さを実感できます。
洗濯されて天日干し、さらに布団乾燥機でこれでもかといわんばかりに乾燥したシーツを敷いた気持ちの良いベッドで、少しでも長く、そして深く、良質な眠りを味わえるように工夫しましょう。
- 眠る3時間前に、食事・運動・入浴は済ませておく
- 38℃のお風呂にゆっくり浸かってリラックス
- 入浴後は間接照明を利用する
- 寝る前にテレビ・スマホ・パソコンを見ない
- 寝室はできるだけ暗くする
- 夜22時~翌2時の間は眠るようにします。
- 寝付けないときはホットミルクを飲む
など、良質な睡眠をとるコツはいくらでもあります。
それでも、神経がピリピリしたりして、どうしても眠れないときもあるでしょう。
そんなときは、ただ目を閉じて布団の中で横になっているだけでも効果アリです。
(5)焦らず「ゆっくりと」
身体がゆっくり動いたり話したりしていると、脳もつられてゆったりリラックスしてきます。気持ちが不安定になったら、全ての動作を、意識して「ゆっくりと」行いましょう。
まとめ
25歳から60歳までの女性のアンケートでは、80%以上の方が日常生活に強いストレスを感じているという結果が出ています。男性も同じだと思いますが、ホルモンバランスの崩れやすさを考慮すると、女性はつらそうですね。
女性の場合は、肌の疲労に出ますので、やはりしっかりした対策が必要なようです。
睡眠前の入浴はテーマパークのつもりでしっかり癒しイベントとして取り入れたいですね。
ゆっくり時間をかけて入浴すると、朝の目覚めにも反映され、脳がすっきりしますので、血圧・血流も爽やかです。春は特に気をつけて自律神経を整えましょう。
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