睡眠不足と睡眠負債はどう違うのかご存知ですか?
睡眠不足は一時的な睡眠不足。
「僕、今日の2時間しか寝ていなんだ。おかげで今日は身体がダルいよ〜」
これが睡眠不足です。
睡眠負債は、これと違います。
睡眠不足が恒常的になっているので、自覚意識がなく、長年、不足した睡眠が借金(負債)のように積み重なってしまった状態のことが睡眠負債です。
生活習慣を変えて、返済しないと病気になる可能性が極めて高い状態にあります。
なぜ負債が溜まるのか、溜まると心身にどのようなリスクがあるのかなどを分かっている方は、意外と少ないようです。
では、睡眠負債とは、どんなものか、説明していきましょう。
睡眠負債は気づかない
睡眠不足と睡眠負債はどう違うのかご存知ですか?
睡眠不足と睡眠負債は、似たものだと思っていませんか?
どんな眠りが必要か?
睡眠まで気を使っていられないという人が少なくありません。
家事、仕事にミスが生じたり、時間がかかったりしていても、極端な睡眠不足、たとえば徹夜などを別にすれば、睡眠不足のせいだと考える人は思うほど多くいません。
つまり能力低下を睡眠と因果関係にあると見なす人が少ないのです。
睡眠不足というより、睡眠負債ですが、睡眠不足と睡眠負債はどう違うのでしょう?
睡眠負債とは、睡眠不足が山積みになった状態です。
問題は、自分では気がつかないことです。
さらに能力低下にも気がつきません。
睡眠不足は自分でも気がつきますが、睡眠負債は気がつきません。
これが睡眠不足の恐ろしい点です。
睡眠負債の状態は、能力低下に終わりません。
ガンや認知症の原因になります。
眠っている間に、老廃物、アミロイドBが排出されます。
ところが睡眠が足りないと、排出されず蓄積されます。
蓄積されると神経細胞が傷つきます。
どんどん神経細胞が傷ついていくと、アルツハイマー型認知症が進みます。
この状態は高齢になって始まるのではなく、バリバリがんばる働き盛りから始まっているのです。スポーツにもその影響は如実に現れます。
簡単な計算テストや握力テストにも影響が出ます。
ところがパフォーマンスの低下の原因を他の原因にしてしまいがちです。
睡眠不足と睡眠負債の違いの調べ方
では、睡眠負債か睡眠不足か、その判定方法はどうすればいいのでしょう?
まず翌日が休日の夜。
寝る時、光が入り込まないようにして眠ってください。
ほとんどの人は光で目覚めますので、光が入らない部屋で寝るといつもより遅くまで眠りがちです。
このとき、いつもより、どれだけ眠ったか、時間差が大きいほど、睡眠負債が起こっているか判定できます。
たとえば、いつもより2時間多いとかということなら、明らかに睡眠不足ではなく、睡眠負債なのです。
寝るときの状態にも要注意です。
夜には眠気を促す松果体からメラトニンが分泌されますが、テレビやスマホなど光を見ていると、脳が興奮し、光によって感情が高ぶり視床下部がメラトニンを抑制してしまい眠気がさめてしまいます。
夜更かしにより、翌朝には、メラトニンの分泌がずれ込んでしまうので、体内時計が狂います。この繰り返しで、能力低下が起こっていても気がつかなくなります。
これを改善するには朝には太陽を浴び、朝食をしっかり食べることです。
しかし、寝る時間が遅くては睡眠負債は改善されないので、朝起きる時間から逆算して適切な時間に眠るようにします。
寝るときは可能な限り、真っ暗にします。
真っ暗だと不安になる方の場合は、できるだけ光の弱い常夜灯をつけて眠ってください。
そうすることで、確かな眠りが確保され、睡眠負債の返済が可能になります。
大事なことは、睡眠の質以上に、睡眠の長さです。
最低7時間以上、寝るようにしてください。
6時間以下の人は、7時間以上睡眠を摂る人に比べて、前立腺癌になる確率が1,38倍、乳癌だと1.67倍になります。
寝るために寝酒を飲む人もいますが、絶対に飲まないでください。いかなる理由の寝酒も睡眠に悪影響しか与えません。
睡眠はリラックスと考えている方がたくさんいます。
でも、そのリッラクスは実は健康的な「アグレッシブ」な行為なのです。
心地よく寝るには、最適なベッドを一台、選んでください。
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