こんにちは、人生100年時代の「マインドフルネス実践講座」のコーチ、ゲンキポリタンです。
私たちは生活していると
「職場で大嫌いな上司がいる・・・」
「恋人がなかなかできない・・・」
「飲み会が楽しくない・・・」
など、様々なコミュニケーションの問題を抱えて日々を過ごしています。
これらのストレスはどこから来るのでしょう?
しかもこれらのストレスはマインドトーク(雑念)となって四六時中、浮かんでは消えて、消えては浮かんできます、
その原因となる「認知の歪み」「禁止令」「人間関係の構え」と繋がっていく不幸の連鎖とループ、それを克服する「マインドフルネス」についてご紹介します。
認知の歪み
「事実の受け取り方」を「認知」と言います。
「彼女にデートのメールを送ったが、返信がない。」 という場合、どんな感情になるでしょうか?
受け止め方は人さまざまです。
人によって受け止め方が違うのは当然ですが、極端な場合。認知の歪みがあるのは、次のような理由からです。
ストレスを多く抱えている人の問題は、まわりにストレスが多いことではなく、ストレスを感じやすい「考え方のクセ」を持っていることです。
認知行動療法という心理療法では、ストレスを感じやすい考え方のクセを「認知の歪み」と呼んでいる。ストレスの多くは認知の歪みによって作り出されている研究について精神科医アーロン・ベックが基礎を築き、彼の弟子のデビッド・D・バーンズがその研究を引き継ぎました。
デビッド・D・バーンズによると認知の歪みには以下の10種類のパターンが存在すると提唱しています。
- 全か無か思考(all-or-nothing thinking)
- 一般化のしすぎ(overgeneralization)
- 心のフィルター(mental flitar)
- マイナス化思考(disqualifying the positive)
- 結論への飛躍(jumping to conclusions)
- 拡大解釈と過小評価(magnification and minimization)
- 感情的決め付け(emotional reasoning)
- すべき思考(should statements)
- レッテル貼り(labeling and mislabeling)
- 個人化(personalization)
認知の歪むがあると、自身が親になったときに、「禁止令」をかけてしまいます。
禁止令
人は成功するようにできています。
その邪魔をしているのが「禁止令」による思い込み、決めつけです。
禁止令が成功を妨げます。
「禁止令」をご存知ですか?
- お前は身体が弱い。働いてはいけない(健康であってはいけない)
- お前は頭が悪い。勉強してはいけない
- お前が男(女)であることに落胆した。男(女)らしく振舞うな
- 人は働くために生まれた。楽しんではいけない
- お前には取柄がない。自分を大事な人間だと思うな
- 泣く子は嫌いだ。自然な感情を表してはいけない
- 世の中は危険がいっぱいだ。なにもするな。(存在するな)
- 異性は信用できない。愛情を求めてはいけない。
- お前には能力がない。成功するな。
- お前はひとりでは何もできない。親から自立するな。
- お前は肝心なことができない。重要な人になってはいけない。
- 仲間入りをしてはいけない。孤独でいろ。
- 近寄るな、じっとしていろ。めだってはいけない。
禁止令が、無意識に人生の目的になってしまう場合があります。
たとえば「成功するな。」という禁止令が潜在意識にあると、事業に成功していて、順風満帆な状態なのに、人生の終盤になって、よく吟味もしない投資をしたり、詐欺にひっかかって台無しにしてしまい後悔するような状態にすることがあります。
潜在意識の底の底で人生を支配する禁止令
唯識(=仏教の見解のひとつ、瑜伽行唯識学派)では、根本心「阿頼耶識」が自分を支配していると位置付けています。
「阿頼耶識」は図のように執着心の下部にあり、底の底にある潜在意識で自分を束縛します。
禁止令も阿頼耶識に宿っている可能性が高いので、意識では目的を明確化していても、実際には意識と逆の行動をしてしまう可能性があります。
そこで注意したいのは「感情」と「行動」を切り分けることです。
阿頼耶識は容易に感情を支配します。大切なのは行動なので感情を切り離せば適格は行動をとることは可能になります。マインドフルネスは、適切な行動をとることで実現できます。
禁止令を後押しする言葉
禁止令は、次のような簡単な言葉になって人の心にしみこんでいるのです。
禁止令を後押しする言葉の例
- (母親から)のろま
- (父親から)不器用
- (祖母から)やせっぽち
- (姉から)口下手
- (兄から)泣き虫 ・(幼稚園の先生から)甘えん坊 ・(小学校の先生から)音痴
さらに客観的に観てふさわしくない信念のように固定化した考え方が、世の中の常識のように繰 り返し伝えられます。
- 異性は信用できない
- 人間関係なんていい加減なものだ
- 兄弟(姉妹)は他人みたいなものだ
- 商売は難しい。失敗が関の山
女の子が欲しかった親が、男児に向かって「女の子だったらねえ」というようなメッセージを多発すると、「男であってはいけない」という禁止令のもとで、性の混乱が起こることも少なくありません。
ほとんどの場合、親・保護者から受けた メッセージで、彼らの固定化した認知の歪みが、考え方を通して、愚痴や小言を通してインプットされます。
それは彼ら が体験を通じて思い込んだことですが、その体験もまた禁止令の拘束を受けた行動の結果のもの であると言えます。
離婚など離別は親の問題ですが、こども特有の万能感が裏目に出て、自分の責任と受け取る子どもは少なくありません。
すると「異性と仲良くしてはいけない」というネガティブで強い「禁止令」が効いてしまうこともあり、成人しても異性とのトラブルが絶えない人生を過ごすようになったりします。
特に女性の場合、母親の入り込み方が強く、自分の身代わりのように母親が関わる傾向が強 く、男性が父親から受けるよりも影響が強いので注意が必要です。
双生児のようと言われる母娘の関係は仲睦まじいという点では理想でも、危険が含まれていることに注意しましょう。
禁止令が行動を止める
感情と行動は別のものです。
感情は一刻一刻、変わり続けています。自分に変化を起こすのは行動です。
禁止令は行動に待ったをかけます。
禁止令によって
- 「行きたいけれど、行きたくない。行ったところで、私にはいいことがない。」
- 「やりたいけれどやりたくない、どうせ失敗する。」
- 「愛したいが愛せない。どうせ私は裏切ら れる」
というように考える癖がついてしまうのです。
二重拘束によって、意思決定ができなくなります。
それが慎重という点でいい場合もありますが、デメリットになる場合の方が多いようです。
禁止令が 働いていてネガティブな面を選択する癖があるからです。
禁止令の背景
一般的に子どもは幼い頃から、親と一緒にいて、注意されるにしろ褒められるにしろ、親の監視下でコントロールされます。
子どもは、批評する客観的な基準を知らず、盲目的に信じてしまいます。
やがて学校に通うにようになると、断片的に知識を養っていきます。
その延長線上に大人になった自分がいます。
親の不適切な子育てによって、心身症になった人は、その原因が解らず、心身の不安定を訴えます。
禁止令の病気〜心身症
心身症は、その名の通り、「病は気から」と言う言葉があるように、気持ち(ストレス)と身体が相互に関係した病気です。
高血圧や糖尿病でも「心身症」と診断される場合があるのは、心の病が主たる原因と見なされるからです。
心身症は、「精神的なストレスが関わった身体の症状の総称」なので、特別に決まった症状があるわけではなく、人によって幅広い症状が見られます。
精神的なストレスによって、自律神経のバランスが乱れることから、比較的軽度の症状の場合、「自律神経失調」と呼ばれる場合もあります。
心身症の主な症状
精神的なストレスが身体にどのような症状を引き起こすかには個人差がありますが、「禁止令」による心身症の症状には、以下のようなものがあります。
- 呼吸器系・・・・・・ 気管支喘息,過喚起症候群
- 循環器系・・・・・・ 本態性高血圧症,冠動脈疾患(狭心症,心筋梗塞)
- 消化器系・・・・・・ 胃・十二指腸潰瘍,過敏性腸症候群,潰瘍性大腸炎,心因性嘔吐
- 内分泌・代謝系・・・ 単純性肥満症,糖尿病
- 神経・筋肉系・・・・ 筋収縮性頭痛,痙性斜頚,書痙
- 皮膚科領域・・・・・ 慢性蕁麻疹,アトピー性皮膚炎,円形脱毛症
- 整形外科領域・・・・ 慢性関節リウマチ,腰痛症
- 泌尿・生殖器系・・・ 夜尿症,心因性インポテンス
- 眼科領域・・・・・・ 眼精疲労,本態性眼瞼痙攣
- 耳鼻咽喉科領域・・・ メニエール病
- 歯科・口腔外科領域・・顎関節症
自律神経失調が増える要因
自律神経とは?
- 自律神経は、その名の通り、意識でコントロールできるものではありません。
- 自律神経は、内外からの情報や刺激に対して、自動的に反応する神経です。
- 本人の意志とは関係なく、勝手にスイッチが入ってたり、切れたりするものです。
自律神経は、間脳の視床下部にあり、交感神経と副交感神経に二つの神経からなっています。
- 交感神経は、活動する神経で、身体の働きを活発にします。
- 副交感神経は、休む神経と呼ばれていて、身体を休める働きをしています。
- 交感神経と副交感神経がバランスをとり、自律神経として体内を整える働きをしています。
心臓の拍動・呼吸・血液循環・体温調節・消化・排泄・生殖・免疫などの機能を無意識のうちに調節しています。不規則な生活習慣や過度のストレスなどにより、バランスが乱れると、身体や心に様々な不調・症状が現れます。この状態を自律神経失調症といいます。
無意識に働いているので「眠りたい」と思えば思うほど興奮が高まり交感神経は活発になります。
意識することで、自然に働いている機能に変調を起こす特徴があります。
つまり欲望が多い、強いほど、自律神経はバランスを失います。
画像をSNSに出したい!いいねが欲しい!欲しい!欲しい!欲しい!欲しい!欲しい!欲しい!が一日続けばどうなるでしょう。そうです、交感神経はノンストップになり副交感神経(=リラックス)は抑圧されます。寝ても寝た気がしないのは、緊張している時間が長すぎる、その最大の原因が「無自覚のわがまま」と「お金に対するマインドコントロールされた暮らし」だと勝手のおもうのですが。
マインドフルネス
心身症は症状に見合った病院で治療しますが、認知行動療法という心療治療もあります。
認知行動療法では、認知のあり方次第で、感情が変わってくると考えていきます。
マインドフルネスでも感情の扱い方をトレーニングして修復できる可能性があります。
「事実の受け取り方」を「認知」と言います。
認知の歪みとは、「事実の受け止め方が歪んでいるという意味です。
机は学生にとって机ですが、主婦にとってはテーブルになります。人によっては踏み台になるかもしれません。
つまりひとつの事実に対して人それぞれの受け取り方があるということです。
例えば、「彼女にデートのメールを送ったが、返信がない。」 という状況でどのような感情になるか考えてみましょう。
人間関係の仕方
禁止令が人間関係の基本的な構えにも悪い影響を与え続けるのです。
人間関係の仕方には以下のように4つあります。
- 自分はOK、あなたもOK (自己肯定・他者肯定)
- 自分はOK、あなたはNO (自己肯定・他者否定)
- 自分はNO、あなたはOK (自己否定・他者肯定)
- 自分はNO、あなたもNO (自己否定・他者否定)
この内、否定のないポジティブなものはひとつしかありません。
「自己肯定、他者肯定の自分は OK、あなたもOK」だけです。
大雑把ですが、1/4、25%の人しか自己実現できないという計算です。
実際にはもっと少ないでしょう。
幸福な人間関係を築くには、両者が 「自分はOK、あなたもOK」の構えでいて、実行していることが条件になります。
まとめ
たとえば新しいレストランに行く。新しい友人よ出会う。新しい恋人に会う。行ったことのない土地に旅行する。ある種の興奮するのを覚え、その興奮を求めている人はたくさんいます。
できない人のためにテレビの中で代ってやってくれるのを見て、小さな興奮で我慢します。
新しい、言い方を変えると一時的な満足の裏には、自分が幸福について明確な考えを持たないため、躍起になって「不幸」を消し去る努力をしているのには、無意識のストレスが絶え間なく生まれてくるからです。
そんなにもストレスが生じる原因に、幸福は自分の外側にあるという思い込みがあります。
実際には、幸福は自分の内側にありますが、そのことを声高に訴えても、納得する人は少ないのが現実です。
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