お釈迦様(ブッダ)は、生まれてすぐに七歩歩いて右手で天を指し、左手で地を指して『天上天下唯我独尊』と云われた、と伝えられています。
「世界で自分ほど偉いものはいない」と解釈されている方が少なくありません。
しかし、それはありえないことです。
『天上天下唯我独尊』はいまもって謎ですが、ブッダの歩まれた道の軌跡から本当の意味を読み解きます。
根源的ないのちのネットワーク
唯、我、独、尊・・・・この言葉の意味が理解されないまま、短絡的な解釈で理解されている方がたくさんいます。
虫のいのちにさえ、人間同様に尊厳を持って接するブッダに「この世で一番尊いのは自分である。」「世界で自分ほど偉いものはいない」なんて発想があるわけがありません。
虫や植物、動物、いのちあるものは、それぞれが宇宙を持っています。
いのちとは宇宙そのもの、誰も他者のいのちに入ることはできないし、自分のいのちから出ることもできません。
一人一宇宙、だけど繋がって大宇宙
人は一人一宇宙です。誰も入れなし出ることもできません。
それぞれのルーツを辿れば親・祖父母・・・・・・ひとりのいのちは膨大ないのちの産物だと分かります。他者も同じです。
- いのちは「因=果」「縁=起」のつながりです。
- 様々な事象も「因=果」「縁=起」のつながりです。
- 人の身体は37兆の細胞からなる「因=果」「縁=起」のつながりです。
- 一人一宇宙だけど、「因=果」「縁=起」のつながりで大宇宙を形成しています。本質に連鎖することが私たちの暮らす世界のシステムの本質です。
『天上天下唯我独尊』を「自利利他」を本質にして観察すればどう見えるか、そこに『天上天下唯我独尊』の 真の意味があります。「自利利他」は、自分が努力することで自分が利益を得るだけでなく、 他の人に利益もなるという意味です。
『天上天下唯我独尊』とは、、能力、学歴、地位、名誉、財産などを超えて根源的ないのちを尊びということではないでしょうか。
天上天下・・・・つながって(大宇宙を形成して)
唯・・・・ただ存在するだけで(つながっている)
我・・・・根源的ないのちは(一人一宇宙は)
独・・・・それぞれ(出ることも入ることもできない)
尊・・・・尊い(それだけで価値がある)
関連用語
まとめ
「諸行無常」という真理があります。この世界で変わらないことはありません。
システム思考は一過性の状態に反応するのではなく、本質を見極めて性向をアプローチします。
人の身体は37兆のネットワークで構成されていますが、すべてのことも同じく因果の積み重ねです。真の対策をするには本質を読み取ることが欠かせません。
『天上天下唯我独尊』になりきる学びを日常的に積み重ねることが欠かせません。
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